鴨長明の「いおり」をもう少し見てみよう。
5月
2日

生まれ、死ぬる人。この世というのは仮の住まいだ。人はどこからやってきて、どこへ向かっていくのかはわからない。

その家も、その住人も、いつかは消えていく。これは花にも例えられる。花はきれいに咲くが、いつかはしぼんで消えてしまう。人もまさにこれと同じだ。

静かなる夜明け。
今まで行ってきたことは、世俗を離れて生きていこうとする心構えだ。
しかしまだまだ修行はできていない。
山林での生活をしたというのに、いまだ心は浮ついている。
貧しいことに悩んでいては、修行の成果はあがらない。
こうなれば念仏を唱えるしかないだろう。