桜ばな いのち一ぱい 咲くからに 生命(いのち)をかけて わが眺めけり (岡本かの子) 京の春は、技垂桜の円山、銀閣寺へ通じる哲学の道などサクラに満ちあふれ、「はんなりした風情」に包まれる。 「はんなり」とは「花有り」を意味し、陽気で、上品な華やかさを表わしている。 京の酒の特徴も、ひとことで言えば「はんなりした風味」ということになろう。 (酒の歳時記より引用) ふくらみとやさしさ、すっきりと調和した香味が身上の日本の酒は、不思議なくらい桜とよく似合う。