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それ、セクハラじゃないですか?③

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それ、セクハラじゃないですか?...
史湖です。




異動先で噂以上に強烈だったセクハラおじさんは
「言われた時に感想を返す」という
小さなアクションを続けた結果、
「言っていいかどうか」を
それぞれが考えるようになり
少しずつみんなの意識が変わってきました。



やれやれ、と思ったのも束の間で
ある日、
私に電話がかかってきました。
電話の主は支店勤務の女性からでした。



「休憩室にアダルト雑誌が何冊も置いてある、
最初は見て見ぬフリをしていたけれど
もう我慢の限界、何とかなりませんか」



いきなりハードな相談が飛び込んできました。
この支店に女性は1人しか居らず
彼女は誰にも相談が出来ずに
モヤモヤしながら毎日過ごしていたのです。



直属の上司にも相談したようなのですが、
仕事とは関係がない事だし、
休憩室の事なので見なければいいだけ
気にし過ぎだと言われて
何も解決しなかったそうです。



人数の少ない拠点で問題が起こると
外部に相談した時点で犯人探しが始まります。
彼女は自分が非難される事も覚悟の上で
相談をしてきたのでした。



本社には他にも女性がいる中で
どうして私に連絡をくれたのが聞いてみたところ
拠点の勤務経験がある私なら
自分の思いをわかってくれるはずだと
思ったそうです。



何とかしてあげたい…
でも、どうやって?
先ずは現状確認のため
問題拠点の休憩室を見に行きました。




休憩室には漫画や雑誌が山積みになっていて
机の上にも読みかけの雑誌が置かれていました。
数冊置かれているレベルではありませんでした。
休憩室なのに休憩できる雰囲気はなく
広くない休憩室は物が溢れ圧迫感がありました。



確かにこの場所でお昼ご飯を食べるのは辛い。
そう感じました。
ひとりで我慢してモヤモヤを抱えていた彼女を
心の中でぎゅーっと抱きしめました。
「もう大丈夫だからね」



現場の状況を上司と総務担当者に報告して
早速対応を始めました。



全社員に向け
休憩室に置いてある私物は撤去するか
個人ロッカーに片付けるよう
総務から通達が出たのです。




今回問題の発端となった漫画や雑誌の持ち主は
自己主張の強い人物で
ハレーションが起こる事を織り込んでいたところ
やはり予想は的中、
彼は自分1人が責められた、と思い、
休憩中の個人の娯楽を否定するのはおかしい、
今まで何も言われなかったのに急におかしいと
真っ向から反撃してきました。
相談者の女性だけでなく
私にまで「どうなるか憶えておけ」と
脅して圧力をかけてきました。



拠点の雰囲気は最悪です。
みんな、こうなるのが嫌だから
見て見ぬ振りをしたり
その場を我慢してやり過ごしてきたのでしょう。




でも、そんなのやっぱりおかしい。
休憩室はみんなが休憩する場所です。
職場の休憩室は自分の部屋ではありません。
今までが許されていたから
これからも同じとは限りません。



個人を責める事がないように
全拠点に同じタイミングで通達しました。
この事は本人は後で知ったようです。
個人攻撃された、と思って噛み付いたのは
一番状況をわかっていたからなのでしょう。



習慣化とは恐ろしいものです。
続いてきた事が正しい良い事ばかりではないと
改めて考えさせられた出来事でした。



今まで誰も何も言わなかったのは
穏便に済ませて波風立てたくない
事なかれ主義が良い事とされていたからなのだと
感じました。



小さな出来事が一つずつ解決する中で
少しずつ時代が動いている事を
この時も私は感じていました。



「誰かが動かないと変わらないなら
できる事は私が動いたらいいんだ」



この考えは私を伸ばすことにも
そして首を絞めることにもなる事を
この時の私はまだ知りませんでした。



さて、これからどうなるのか…
物語は続きます。
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