営業担当ですが何か?が言えなかった新人時代
8月
11日
今から四半世紀も前の話です。
20代前半だった私は
カーディーラーの店頭で
営業担当として働いていました。
男女雇用機会均等法が施行されて
間もない頃でした。
素直な私は
「みんな平等」だと信じ込んでいたのですが
社会はそんなに甘くない、
洗練を受ける事になったのでした。
ある日、年配のお客様が来店され
軽自動車を見せてほしいと仰いました。
お客様に歩み寄り説明を始めようとした途端、
「アンタではダメや。男の営業を連れてきて」
意味がわからずに
「私も営業担当です」と返すと
今度は声を荒げて
「女の営業では話にならんのや。さっさと別の奴呼んで来い」
怒鳴られてしまったのです。
事務所にいた男性セールスに繋いだ後
悔しくて倉庫の隅で思い切り泣きました。
女性というだけで否定された事、
店内の誰も助けてくれなかった事、
引き継いだ先輩が接客後に何も言わなかった事、
全部、悔しくて震えが止まりませんでした。
周りの対応はもちろん残念でしたが
何も言えない何もできない自分に
心の底から腹が立ちました。
世の中は男女平等ではありませんでした。
新しくできたルールが世間に浸透するには
長い時間と大きな労力と多くの理解が必要な事を
この時に私は学習したのです。
私がどうしたかというと…
「誰にも負けない知識をつける」を目標に
猛勉強を始めたのです。
性別関係なく堂々と働けるようにしてやる、
強く心に誓いました。
商品カタログは暗記できるまで読み込み、
他社のライバル商品の知識も身につけました。
クルマのパーツや点検修理の知識も入れて
何を聞かれても答えられるようになった私。
悔しくて倉庫の隅で泣いていた時から
約1年半が経っていました。
来店したお客様から
「男性を呼んで来て」
と言われる事は滅多になくなりました。
もし、そう言われたとしても、
「後悔するのはあなたですよ」
と心の中で呟けるくらいに
気持ちに余裕が出てきたのです。
何を聞かれても
ニッコリ微笑みながら
ハッキリ答えられる自信がついたので
冷静に対応が出来るようになっていたのです。
日々、コツコツ
日の目を見る自分をイメージしながら
時には「見返してやる」と闘志を燃やしながら
積み上げていったのです。
周りも自分も見返すために。
どうして女性営業はダメなんだろう?
それは
女性営業は
結婚後に退職するのが当たり前だった時代、
お客様からすれば
担当が変わるのは煩わしい事だったのです。
「結婚しても辞めなきゃ問題ないでしょ?」
この時の私は
まだまだ考えが甘々でした。
この時わたしの心の中にあったのは
「普通に働きたい」
シンプルにこれだけでした。
そしてこの時から四半世紀たった今は
「セクハラだ」「差別はいけない」
と多くが声を上げてくれる時代になりました。
でもまだ
みんながそうじゃない事も分かっています。
普通に仕事をしたいだけなのに
悔しい思いをしている人がいる事も。
でも大丈夫!
悔しい、見返してやる、の気持ちがあれば
この壁は乗り越える事ができる壁です。
25年前に私が超えられたのだから
きっとあなたもクリアできます。
超えられない壁はやってこないから
大丈夫です!
普通に働きたいだけの営女に
次はどんな事件が起こったのでしょう?
続きはまた別の機会に。
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