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現代詩の小箱 北野丘ワールド

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フーコーの振り子が青ざめてとまった

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ひと夏の背なかを
夜の指さきがなぞり
わたしの心臓を
座標の軸に
えがいた軌跡を存在というのなら

血液を一垂らしして
瞳がひらく

時を費やし
熟れた実をたべあるいた
内部の充実を
わたしのものとして
それでは何に
捧げたらよいだろう

氷のかけらが
膝のうえに落ちて
フーコーの振子が青ざめてとまった
#黒筒の熊五郎

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