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書きたいストーリーと鍵のお話

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「夢で逢えたら」では、
タカマ那智が「夢でいいから颯太に逢いたい」と、
中ツ国に行く話を書きたかったし、

「それは蛍のように」では、
タカマ那智に嫉妬する中ツ那智の話を書きたかった。

「廻り舞台と紡ぎ歌」では、上記二作では謎だった、
タカマ颯太の安否や橋姫の思惑を書きたかったし、

叶わない恋に身悶えるオリキャラや、
中ツ那智の所業に気づいたタカマ那智の心情を描きたかった。

「片恋の比翼」では、ガチで隆臣に片想いする那智と、
そんな那智に片想いする颯太の話を書きたかったし、

「陽光の届かぬ塔の雲雀」では、
伽耶姫が体験した「天の岩戸計画」を描きたかった。

「取り残された世界で君と見たものは」では、
真実を知った天ツ神たちが悲しみを乗り越える過程を描きたかったし、

「宿り木の果てに」では、
高天原から帰ってきたばかりの結姫と仲間たちの交流を描きたかった。

「陽炎~玉響の記憶~」では、
中ツ国に焦点を当てて颯太と那智の関係を描きたかったし、

「Hide and seek~花をさがしに~」では、
記憶喪失になった颯太が、
それでも那智を捜して見つけ出す話を描きたかった。

さて、それでは、「はじまりの恋歌(仮)」では……?

颯太が那智に出会ってから好きになるまでの過程を描きたい、
というのがひとつなんだけど。

それは割とすぐに書けちゃうというか。

タオナの村の醍醐味は、
那智が颯太を意識する部分だから、

颯太→那智については、
タオナの村がなくても十分書けるというか。

むしろ、タオナの村まで書いちゃうと、
中途半端に那智→颯太が出てきて、

話にまとまりがなくなってしまう。

かといえ、この先ダラダラと続けても
締りが悪いし。

那智が颯太を好きになる過程は、
「片恋の比翼」で十分書いてしまってるしなぁ。。。

いや、タオナの村を省略してしまったのが
心残りなんだけど、

でも、あのシーンがなくても成立してしまうというか、
あのシーンがあると妙に流れが悪くなるというか。

あのシーンではまだ、那智が隆臣を好きじゃないと、
その後のシーンがいろいろおかしくなるというか。

原作では、あくまでも結姫と隆臣に
焦点が当てられていて、

那智の気持ちの変化には
重点が置かれていないから、
不自然じゃないけど。

那智の気持ちに焦点を当てて深堀りして考えると、
あの時点ではまだ隆臣を好きじゃないと、
その後の言動がいろいろおかしくなってしまうというか。

原作の主人公はあくまでも結姫で、
だから誤解を恐れずに言えば、

原作の那智はある意味、
結姫を中心にしたストーリーを展開する上で、
都合よく配置された「ライバル」兼「友達」キャラ。

だけど、颯太と那智に焦点を当てて考えたら。
タオナの村の位置づけがものすごく微妙になる。

あのシーンを原作と同じ濃度でなぞったら物足りないし、
かといえ安易に膨らませたら、いろんなことが破綻する。

あそこを膨らませる以上、
その後を原作に沿った展開にはできないし、

かといえ、何をどうつなげる?っていう。

あえてあそこで終わらせるのもひとつの手だと思ってたけど、
那智にとってターニングポイントになるあのシーンで急に終わるのは、

起承転結の起承転で終わるのと一緒だし、
序破急の序破で終わるのと一緒だし。

歌に焦点を当てるなら、
中ツ国での音楽のシーンにつなげるのもアリかもしれない。

だけどそれも、目的をはっきりさせないと、
颯太→那智を強化するだけに終わってしまって、
なんら意外性のないものになる。

ぶっちゃけ、颯太が那智への想いを強くするだけの話であれば、
さほどおもしろくはないんだよな。

那智側の変化をどう描くのか。
それによって、ふたりの関係がどう変わるのか、変わらないのか。

それがキーポイントな気がする。


#夢幻伝説タカマガハラ #小説執筆

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