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- 「ピアノソナタ『月光』殺人事件」で考える起承転結②
①の続き。
というか、ここからが本題。
リブート版、やけにあっさりしているな、と思ったら、
そもそものこと、
冒頭部分が違うのですね……。
違うというか、小五郎さんが捜査依頼を受けて、
みんなで月影島にやって来るシーンを、
初版ではしっかり描いているのに対し、
リブート版では、
そのままOPに組み込んじゃってる……。
時間短縮になるし、
冒頭はこれで行けると思ったんだろうけど、
OPと同化してしまって、印象が薄い。
正直、1回目見たときは、
OPは聞き流していたから、
全く気付かなかった。
2回目で気づいたけど、
おっちゃん、
軽快なOPに合わせて口パクしてるから、
いったいどういう経緯で、
一行が月影島にやって来たのかがわかりづらい。
ぼやや~んとしかイメージできず、
印象に残らない。
本筋には影響を与えない、
冒頭部分だから、ってことでこういう手法を取ったと思うけど、
実はこの冒頭、すごく大事だと思うんだよね。
だって、あの犯人が、
脅し文句と一緒に送って寄こした捜査依頼なんだよ?
それも、手紙だけじゃなくて、電話までして、
料金前払い(それも50万円)で、依頼してきたんだよ?
それが、どれほどの意味を持つか。
まさに、冒頭でさりげなく見せておいての、
後からものすごく重要な意味を持つシーンじゃないですか。
「夢幻伝説タカマガハラ」で言うところの、
「いただきます」じゃないですか。
「おまえを煮て食ってやる」じゃないですか。
だから、このシーンはもっと、
さりげなく、かつ丁寧に描いてほしかったな。
③につづく。
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