前の記事で、
タカマ二次小説「廻り舞台と紡ぎ歌」の
初期設定に触れましたが。
さらに言えば、作品のタイトルも違ったんだ。
初期のタイトルは、ずばり、「澪標」。
そう、澪標シリーズの「澪標」は
ここから来ているのです。
当初は、颯太がなぜ橋姫に取り憑かれてしまうのか、
という要因について、
深く考えていなくて。
なんかよう知らんけど、
旅の道中に取り憑かれて記憶喪失になって、
都(リューシャ―)に帰れずに、
小夜さんのお世話になって、そうこうするうちに、
颯太を心配して探しにやって来た那智たち一行と
再会するんだけども……という話だった。
あと、それとは全く別の作品として、
中ツ国の颯太と那智のクラスに、
歌のうまい転校生がやってきて、
転校初日にクラス全員の前で
美しいソプラノを披露して、
颯太が彼女に高天原の那智を重ねて見てしまって、
那智が嫉妬して……という話も考えてた。
考えてたんだけど、
でも、何だかんだでこの転校生、
那智に勝てない気がして。
那智が嫉妬する相手としては、
なんだか力不足な気がして。
せっかく登場させるオリキャラが、
無残にも敗れてしまう様が、
なんだか痛ましく思えて。
それも、那智と対局のキャラではなくて、
あくまでもタカマ那智を思わせるような、
金髪で美声の美少女だったから、
それだったら絶対、
颯太は那智を選ぶよね、と思って。
疑う余地もないじゃん?みたいな。
名前も、多少ひねってはあるけど、
でも結局は「和泉那智」から連想してつけた名前だから、
そりゃ、ニセモノとホンモノじゃあ、
ホンモノを選ぶじゃん?みたいな。
コピーと原本だったら、
原本だよね?みたいな。
いまいち、那智のライバルになりきれてない感じがあって。
だったらいっそ、オリキャラじゃなくて、
那智が「自分自身」に嫉妬する設定にしたらどうだろう?と思って。
中ツ那智の最大のライバルは、タカマ那智。
むしろ、それ以外はあり得ない。
そんな気がしてきて。
さらに思ったのですよ。
タカマ颯太が橋姫に取り憑かれる要因に、
那智が絡んでいたとしたら。
那智の嫉妬の矛先が「自分自身」で、
その結果、タカマ颯太が都(リューシャー)に
帰れなくなったとしたら。
一石二鳥じゃん?
え?私、すごくない?
そんなこんなで生まれたのが、
「それは蛍のように」と「廻り舞台と紡ぎ歌」。
これに物語の発端である「夢で逢えたら」を併せて、
「澪標シリーズ」として展開することにしました。
……構想を練り始めてから、
10年以上の月日が経っているのに、
まだ完結してないよ(笑)
きっとその分、深くて面白い作品になるハズ!
(自らハードル上げたよ、この人……)
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