逆さまの蝶&NightmaRe
4月
15日
歌詞を読み込めば読み込むほど、すごいと思う。
どうして、こんな詩が書けるんだろう。
「雨の音」が「ついてくる」だなんて。「あの日と今」を「空と空でつなぎたい」だなんて。
同じ空の下だとか、空でつながっているだとか、そんなんじゃなくて、「空と空でつなぎたい」。
その発想、どこから来るの?
そもそも、「逆さまの蝶」というタイトル自体、尋常じゃないし。
「言葉にしたくない気持ち」じゃなくて、「言葉になりたがらない気持ち」だなんて。
「人がいくら手を伸ばしても 人の中に届かない場所がある」だなんて。
それでいて、「声にならない一人ひとりの思いが好きだから」って……。
そりゃ、泣きそうにもなりますよっ!!
曲全体を好きになったのは、「逆さまの蝶」の方が先。
でも、歌詞のすごさに気付いたのは、「NightmaRe」の方が先。
「NightmaRe」は、「あなたがいない悪夢」を見ている少女の歌だと思ってた。
でも、歌詞を最後まで読んで、ひとつの可能性に気づいた。
もしかしたら、この曲は。
「あなたがいない悪夢のような現実」を受け入れられないでいる少女の歌なのかもしれない。
だって、「隣にあなたがいた」、「今もきっとそばにいるの」って。
「アラームが鳴ったって、あなたの声しか届かないんだ」って。
「太陽なんかいらない」、「あなたの笑顔が今、恋しくて」って。
現実であることを受け入れたくなくて、ずっと目をつぶってる少女が浮かんじゃったよ。
これは夢だって、必死で自分に言い聞かせてる。隣にあなたがいるって信じたくてたまらない。
そんな少女の歌なんじゃないかって思ったら、鳥肌が立った。
そんで、今度は「逆さまの蝶」の歌詞が気になり始めて、改めて読んでみたら、これですよ。
意外な言葉を組み合わせて作る斬新な表現ってヤツには、昔から慣れ親しんできたつもり。
でもこの歌詞は、そういう次元じゃない。
組み合わせの違いは、結果でしかない。
スタートが違う。視点が、違う。