思い出のマーニー
8月
10日
ジブリ作品独特のドキドキ感、わくわく感は一切期待してませんでした。
だって、それを脱却しようとして作った作品だと思うし、
それを期待したら後悔する、というレビューを目にしていたから。
だから、そういう“ジブリらしさ”ではなくて。
少女の心の内面を、その変化を、繊細に描いた作品だと紹介されていたから。
そこを期待して見に行ったのに。
見事裏切られました。よかったのは、映像がすごく綺麗だったことだけ。
夜の入り江、めちゃめちゃ綺麗でした。
なんていうか。アンナの心の葛藤がなさすぎる。
サイロのシーンが薄すぎる。
そこ、重要でしょ!?もっと盛り上げようよっ!!って言いたくなる。
あと、「和彦」の扱いが雑。「和彦」に対するアンナの思いも雑。
なんで、マーニーが自分を和彦と勘違いすることにもっと戸惑いと苛立ちを覚えないのかがわからない。
マーニーの、「だってあのとき、あなたはいなかったもの」のセリフが生かしきれてない。
アンナがなぜマーニーを許せるのかがわからない。
マーニーと和彦が結ばれる過程も意味不明。
もっと、もっと、描いてほしかった。
もっと、もっと、“みせて”ほしかった。
描き方次第で、みせかた次第で、絶対にもっとおもしろくなる。
そんな作品。