妊娠初期のクリニック待合室では、 生きた心地がしないのではないでしょうか。 診察台に上がり、超音波検査を待つときは、 ただ、ただ、赤ちゃんを信じて、 すべての神仏に祈りをささげたい気分と思います。 赤ちゃんが順調に発育しているのかどうか、 胎のうが見えるどうか、 卵黄のうが見えるかどうか、 そして、 1〜2mmぐらいの赤ちゃんの心臓は動いているのかどうか。 どんどん大きくなり、心臓の動きも強くなっていく過程で、 ある日、 心臓の動きが止まっていたとき、 クリニックの時間も一瞬、止まります。 このような出来事の確率は、約15〜20%あるのです。 私とスタッフは、 診察台の超音波検査に向かうとき、 緊張のなかで、いつも、 心の中で、 手を合わせています。 「どうか、順調に育ってくれていますように」 と。 発育順調であれば、 つい、心の中で、 「よし!」 と叫んでいます。 反対に、 心臓の動きが止まっていれば、 一瞬、真っ白になってしまいます。 しかし、すぐに、 患者さんの心の動きを注視します。 一番、心の支えが必要なときですから。 このようなときの時間のとり方、 接し方、などは、 今でも、手探りの状態です。 私とスタッフ一同、 日々の精進の必要性を痛感しています。 喜びのときも、悲しみのときも、 このような瞬間に、 旦那さんが、 いっしょにいてくれたら、どんなに心強いことでしょう。