一本橋
2月
12日
四十年ぶりの教習所
大型二輪に跨っている
車体の大きさに乗っているのではなく
こいつに乗らされている
中型二輪の時には
あれだけ自信があった一本橋
そこからほぼ落ちたことはなかった
今となってはバランスを崩し
ガクンという衝撃に気持ちが落ち込んだ
幅三十センチ、長さ十五メートル
十秒以上で通過しなければならない
衰えをカバーするにはどうするか
悩んだ末にやはり基本に戻る
それしかないことに気づかされる
上身体の力を抜く
近くばかり見ず遠くを見る
しっかりと二輪のタンクを挟む
進もうとするアクセル
バランスを取るブレーキにクラッチ
落ちそうになったらハンドル切る
それは苦手を克服する楽しみ
細く長い道のりへの恐怖心や不満に
乗せられるのではなく
自分がどう乗るかがこの一本橋にあり
これからの人生に大切な学びがあったと
この課題コースは気づかせてくれた