「無理」と言って 君は反射的にその場を避け ああ無理、無理 これも無理、あれも無理 それはもっと無理 無理、無理、絶対に無理 個室だけを世界にして 無理と言って布団を被り 今日が始まり今日が終わって 無理が家中に響き 不安が籠り 暗く重たくなってしまうけれど 悔しさに拳を握り ひとを傷つけてしまったと 自分も傷つくやさしさ 心は自分と闘い けして逃げているだけではない 君を知っている 押し込んだ感情の言葉から 発信された小さな信号を 今は見逃さないように 私たちは君を無理と言って 諦めやしない 君をずっと待っている