バスから しかめた顔が連なって降り 太陽は、どうだ参ったか と、言わんばかりに燃えている バスに乗り込む俺はひとときの憩い エアコンの吹き出し口が 神さまに思えてしまうくらい 有難き幸せだ ああ、このまま涼しさの中で ずっといたい爽快感 しかしそんな時間は短いもの 液晶画面から気温の数字が飛び出す なお溶け出して行く気力 降りるバス停が近づいてくる ああ、暑いをこえた狂った暑さ しかめた顔から異常な夏が 身体を蒸発させようとしていた 電車のエアコンが効いた オアシスへの綱渡りをしながら この夏の行き先は 秋へ繋がっていると思うしかない