君は美しい
3月
18日
見つからない
さざ波を眺め揺れる髪を
とどめる指はしなやかに弧を描き
僕が彼女のそばに居ることが
信じられないほど自分が見窄らしいと
思っているのはたぶんその通り
夢ばかりみている僕は
現実の中では君を守れていないし
喜ばすことさえ上手にできていない
でも君は美しく
何も言わずに手を握ってくれる
僕は内緒の涙を流しているけど
君は気づかない振りをしてくれる
夕陽がひろがり僕たちにたどり着き
君の微笑みに触れてみたら
頬は赤みをますほどに愛らしくて
ふたたびさざ波へ視線をかえす
君は……