幸せ餃子
7月
22日
乗り継ぎの道のりは日差しが脳天を突き刺す
肩幅の日陰からはみ出せない足どり
左手にペットボトル、右手にハンカチ
目指すは、とある餃子屋
北海道の叔父さんが私の退院祝いを
母のところに送っていた
十代の頃にバイクでよく旅をしていて
叔父さんのところへ二度ほど行った
道のりは遥か遠く二日ほど走って
お世話になった叔父さんも昔、東京にいて
そこの餃子が好きだったと言っていたのを思い出す
北海道に引っ越してからは食べていないから
元気になりました、と手紙を入れ冷凍配送した
そして、私もそのお店でビールと餃子をいただく
冷たい麦汁が喉にグングンと刺さる
この暑さの中、たどり着いた幸せがここにあった
皮の厚い餃子に醤油をつけ
ホクホクしながら元気になる源が包まれ
美味しさは暑さを飛ばしていた
ああ、ここへ来て良かった
またビールを流し込む
私はすでに叔父さんの喜ぶ顔を思い浮かべ
幸せな気分になり
帰りの猛暑に負けない気がしていた