僕らの詩球
3月
20日
賑やかに上昇すると
いくつかの雲になります
その雲の名前は連
いくつかの連が
空を流れて行きます
太陽はタイトルになり
地上から眺めると
詩が仕上がっています
みんなの詩が暮れる頃には
月のあとがきが現れ
一冊の詩集になります
夜の風が吹き始め
湿った匂いがすると
詩集の雨が落ちてきます
水たまりは本棚になり
たくさんの詩集を収めながら
水かさが増して
湖の図書館になります
世界は詩集の図書館で栄え
僕らの住む地球は
豊かな詩球になるのです