穏やか記念日
9月
24日
神様は見てくれているね
こんな清々しい日々を
与えてくださるのだから
疲れ果て倒れ込んでも
明日の夢を見ようと
手を繋ぎ転がっていたね
陽だまりの幸せ
君に伝える言葉が見あたらず
美しい花を探しに街へ
「なにかのお祝いですか」
花屋のお姉さんは微笑んで
「なにもないですけど
強いて言えば穏やか記念日です」
僕は恥ずかしくらいの花束を抱え
商店街をぎこちなく歩いている
喜んでもらえるだろうか
たいしたサプライズではないけど
幸せの言葉を花束にかえて
「はい、穏やか記念日に花束を」
君は胸を浮き上がらせると
花びらを涙にぬらして