感動を与えない詩ばかり 書き続けて三十六年 特にひとに読まれることもなく 吐き出さずにいられなかった言葉たち 詩の掲示板をきっかけにして 読者を気に掛けての詩作 詩を読んで感動したこともないのだから 私が詩を書いて感動を与えられるわけもない 感動を与えることができないのは 私の人間としての中核が歪んでいるため この問題は終わらない 私の今までの生き方や考え方を 全て否定できないと答えは出やしないから もうそんなことはできないし 自分をそこまで否定したくない それならまた私だけの詩でよいと思う だが、まだ未練がある 今までの人生で私は詩を書くことで 折り合いをつけながら なんとかここまで生きてこれたのだから この有り難い詩の元気だけは伝えたい なんとか伝えたい 今、君の詩に足りないのは 「感動」と言われ スタートラインからも下がった状態 だけど私には揺るがない意地がある そのまま後ろ向きで走り続けよう なにも見えずに転んでしまっても それが私のスタイルなんだろうし そんな生き方しかできない だから、感動なんてクソ食らえだ 私はそんなもののために詩は書いていない