全国を紅葉前線が縦断しています。絶妙な自然現象が私たちを癒してくれます。黄色系・赤系のとてもまねのできない色の鮮やかさははまるで人の豊かな個性を表しているように感じます。
それにしても美しい彩です。黄色系と言えばイチョウに代表されるように、紅葉は葉に含まれているカロチノイドという色素によって起こります。葉にはクロロフィルという緑色の色素とカロチノイドという黄色の色素が含まれて、秋の初めまではカロチノイドがクロロフィルの強い緑色に隠れてしまっているため葉は緑色なのですが、秋が深まり気温が低くなると、クロロフィルの分解が始まってカロチノイドの方が目立ってくるため、次第に黄色に変化していくわけです。
また赤系でおなじみのカエデのように紅く色づく葉には、黄葉とは違った変色の仕組みが働いています。イチョウと同じようにカロチノイドも含まれていますが、紅葉はアントシアニンという色素によってもたらされます。気温が低くなると、葉の根元と枝の間に「離層」と呼ばれるコルク状の物質ができます。そのため、光合成で葉の中に作られていた糖分が枝の方に運ばれずに葉の中に留まってしまいます。すると葉の中の糖の濃度が上昇します。そこに日光が当たることによって糖とタンパク質が化学反応を起こし、アントシアニンという赤色の色素がつくられます。このアントシアニンがたくさんできることによって、鮮やかな紅に変色していくのです。
毎年国内の旅行社にはたくさんの紅葉ツアーの予約が入るそうです。しかし、決まった場所で最高の紅葉が見られるタイミングはとても難しく、なかなかどのお客様にもご満足した時期をご提供することは難しいそうです。ほとんどのツアーは紅葉のちょっと前あるいは終わりかけた頃になってしまうそうです。
中学受験もいよいよあと3ヶ月ですが、すでに夏の疲れや膨大な量の学習に疲労困憊、体調を壊す受験生も出てきているようです。せっかく頑張って勉強してきたのに、受験前に失速し受験できないとか、受験当日にベストが尽くせなかった言ったことになってはあまりにも残念な話しです。まだまだ3ヶ月、しかも、これからが冬本番、決して無理をさせず2月1日に照準を合わせ、体調と学習の管理を上手にしてあげてほしいと思います。
(ラッコ横山)
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