譲り 譲られ 譲り合い (ラッコ横山)
10月
22日
しかし、この数週間はいたって静かでおちついた雰囲気を感じます。早朝のことです。朝のラッシュで網棚はかばんで満杯。片手にかばんを持ったまま、車内の中ほどまで押し込まれました。つり革もつかまる棒もなくあたふたしていると、斜め前の男性がそっと網棚に上げた自分のかばんを左隣へとずらし、空いたスペースを指差し「どうぞ」と言ってくれたのです。これには何年ぶりかの感動を覚えてしまいました。わざわざ自分のかばんが取りづらい方へ押しやり、僕のためにかばん一個分のスペースを空けてくれたのです。もしかしてそれほど困った様子にうつったのでしょうか。
どちらにしても急にすがすがしい気分になったのです。それからあと、今度は自分も誰かのためにしてあげようと思うものです。数日後、赤ちゃんを連れたお母さんに席を譲りました。その時もすぐ隣の若者も同時に席を立ちました。善意とは周りの人にもよい影響を与えるものなのですね。
ラッコ横山
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