先日、今まで自分の常識で考えることとは正反対の事実があることをテレビ番組で知りました。それはこんなことです。
ある水族館には鰯(イワシ)の大きな水そうがあり、ここで鰯を自由に泳がせていました。このとき、ここにいる鰯の寿命は平均1年だったそうです。そこで、ある意外な方法を採ることで、ここの鰯の寿命を平均1.5年に延ばすことができたそうです。この方法が私の全く予想外のことでした。この方法とは、この鰯の水そうに鰯の天敵であるサメを入れることでした。もちろんこのサメが鰯を食べてしまわないように、あらかじめエサをたっぷり食べさせてから入れるのだそうです。すると天敵の入った水そうの鰯は常に緊張感を持って生きるようになります。ところがこのストレスが鰯の寿命を逆に延ばしていたのです。鰯にとって天敵を警戒しながら生きることは、鰯が本来持っている機能を発揮させることで、このことが命をも長くするのに役立っていたのです。
近代化で鰯と同じような人間本来の機能はあまり使われなくなってしまいましたが、子育てに関しては今も昔もそれほど変わっていないような気がします。すると、親を悩ます子供の行動は、逆に親に長生きをして欲しいという親孝行になるのかも知れません。親にとって子育ては、どうやら終点がなく一生続くもののようです。あまり気張らないで気長に続けることがいいのかな、などと勝手に考えながら感心していました。
カーネル笠井
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