メグロは、その当時の日本車には珍しい「堂々たる風格」がありました。 500ccクラスのOHVエンジンを積んだKシリーズは、ずっしりとした金属の質感、どこか英国調の端正なスタイル、そして深みのあるタンクの塗装──まさに“男の乗り物”としてのオーラを放っていました。 見る者を黙らせるような、無言の説得力があったのです。