貝たちは海の響きを奏でている コクトーの詩(2)
6月
13日
![ジャン・コクトーの1行詩を、詩...](/userdata/2096/2094/202406122132120.jpg)
堀口はこの1行詩の題を「耳」と表現した。
詩は“私の耳は貝の殻、海の響きを懐かしむ”という本当に短いものであるが、私はこの詩に中学生のころに出逢った。
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初版本はネットで10万円ぐらいで売られていた。
![「私の耳は貝の殻、海の響きを懐...](/userdata/2096/2094/202406122139112.jpg)
初版本戦前『月下の一群』堀口大学訳
長谷川潔自刻木版第一書房大正14年)堀口大學/佐藤春夫/砂の枕/背革箔押装
漢字の「海」には「母」が包摂されている。
フランス語の海=mer(メール)は、母=mere(メール)と綴りは違っても同じ発音で、やはり共通の意味性を持つ。
母なる海の持つ大切さを、海女は私たちに伝承する役割を持っている。
海の響きはすなわち命(いのち)の響きでもある。(旅行新聞より)