太平洋戦争の末期の1945年8月8日。ソ連が突如、日本に宣戦を布告した。
翌9日にはソ連軍機甲部隊が国境から南下を始め、またたく間に満州に侵攻し、10日私の叔父は帰らぬ人となった。
これは日ソ両国の間で相互の領土保全と不可侵を約束していた日ソ中立条約を一方的に破棄するソ連の不法行為であった。
アメリカ軍との戦いで疲弊しきっていた日本軍を尻目に、ソ連軍は満洲を足掛かりに、樺太、千島列島を我がものとせんと、猛進してきたのだった……。
ソ連は、日本のポツダム宣言受諾後も攻撃を続け、同8月28日から遅くとも9月5日までの間に、北方四島を占領した。
■雑誌「歴史人」より