大学同期からの近況報告の代わりにきたもの
9月
12日
第一条 「不況またよし」と考える
不況に直面して、ただ困ったと右往左往していないか。不況こそ改善へのチャンスであると考える前向きの発想から、新たな道もひらけてくる。
第二条 原点に返って、志を堅持する
ともすれば厳しさに流されて判断を誤りやすい不況こそ、改めて原点に返り、基本の方針に照らして進むべき道を見定めよう。そこから正しい判断も生まれ、断固といた不況克服の勇気と力が湧いてくる。
第三条 再点検して、自らの力を正しくつかむ
ふだんより冷静で念入りな自己評価を行い、自分の実力、会社の経営力を正しくつかみたい。誤った評価が破綻を招くのである。
第四条 不撤退の覚悟で取り組む
なんとしてもこの困難を突破するのだという強い執念と勇気が、思いがけない大きな力を生み出す。不況を発展に変える原動力は烈々たる気迫である。
第五条 旧来の慣習、慣行、常識を打ち破る
非常時ともいえる不況期は、過去の経験則だけでものを考え行動してもうまくは いかない。これまでの当然のこととしてきた慣習や商売の仕方を、徹底的に見直したい。
第六条 時には一服して待つ
あせってはならない。無理や無茶をすれば、深みにはまるばかりである。無理をせず、力を養おうと考えて、ちょっと一服しよう。そう腹を据えれば、痛手も少なくなる。終わらない不況はないのである。
第七条 人材育成に力を注ぐ
「苦労は買ってでもせよ」というが、不況とはその貴重な苦労が買わずとも目の前に あるときである。好況のときには出来ない人材育成の絶好の機会としたい。
第八条 「責任は我にあり」の自覚を
業績低下を不況のせいにしてはいないか。どんな場合でも、やり方いかんで発展の道はある。うまくいかないのは、自らのやり方に当を得ないところがあるからである。
第九条 打てば響く組織づくりを進める
外部環境の変化に対する敏感な対応は、よい情報も悪い情報も社員からどんどん上がってくる、お互いの意思が縦横に通いあう風通しのよい組織であってこそ可能となる。
第十条 日頃からなすべきをなしておく
不況時は特に、品質、価格、サービスが吟味される。その吟味に耐えられるように、日ごろからなすべきことをなしていくことが必要である。
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激戦の家電業界に身を置く大学同期から、近況報告と共に10カ条が届きました。
組織内には優秀な人が多数いるでしょうから、やはり舵取り=経営判断にかかっています。どう乗り切っていくのでしょう。無関係だと思っていても、回り回って影響がやってきます。
グローバル経済は、国境を超え、低賃金の生産拠点を確保しながらグローバル企業は生き残りをかけます。動けない国やその国の人々は、淘汰の波に呑まれていきます。賃金が高水準である国から生産拠点を移せば、残された国は税収が減少します。企業はリストラを敢行し、失業者が増えます。
本来、メーカーがターゲットとする一般顧客層の所得がなくなる国が増えて行きます。
低賃金の環境を求めて、企業は行き着くところまで行くのでしょう。
韓国のヒュンダイは、世界最強の労働組合を抱えていると言われてます。その結果、生産職の平均年収は1億ウォン(700万円弱)、常用勤労者平均3800万ウォン(300万円弱)の2.6倍に人件費が膨らんでます。韓国での生産稼働率は既に悪かったようです。しかしながら徹夜勤務が今まで普通でありました。徹夜勤務は来春から廃止するような内容だったと思います。で、FTAやウォン安施策で好調だった輸出が伸び続けることができるのか分かりません。しかし、ヒュンダイの車は、100万円~350万円の価格帯ですので、高騰していく賃金に対して、韓国国内での生産量の上昇が無ければ、維持できなくなってしまいます。生産拠点の安い国で稼いだ利潤を本国の高賃金に吸収させ続けることはできなくなるでしょう。
生活を応援するはずの企業が、生活を奪ってゆくジレンマです。
得られる一過性の便益が将来を先喰いしているだけのような印象です。
明るい未来を描き、実践できるリーダーが必要ですね。
雑感でした。