平成24年度地方労働行政運営方針 by 厚労省
4月
15日
より
概要をピックアップします。
1 課題が3点挙げられております。
(1)東日本大震災からの復旧・復興支援及び円高への対応
(2)「全員参加型社会」の実現に向けた雇用・生活安定の確保
(3)「ディーセント・ワーク」の実現に向けた安心して働くことのできる環境整備
2 労働基準行政の重点施策として5点挙げられております。
(1)労働条件の確保・改善対策
(2)最低賃金制度の適切な運営
(3)適正な労働条件の整備
(4)労働者の安全と健康確保対策の推進
(5)労災補償対策の推進
※ 上記URL P26~P34に詳細
3 雇用均等行政の重点施策として3点挙げられております。
(1)雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保対策の推進
(2)職業生活と家庭生活の両立支援対策の推進
(3)パートタイム労働者の働き・貢献に見合った公正な待遇等確保対策の推進
上記2の重点施策の中で、司法処分(刑事処分)を行う重点項目としては、
(1)労働条件の確保・改善対策の中で下記の4項目です。
① 賃金不払い残業(サービス残業)
② 外国人技能実習生に対する労基法違反
③ 偽装請負(派遣関係)における死亡災害・重篤な労働災害
④ 労災隠し
その他重点的に指導を行うものとして
・ 36協定における時間外労働の限度時間遵守、不適正な36協定への指導
・ 外国人労働者に対する労基法違反、社保未加入
・ 運送業の長時間労働
地方運輸機関と合同で監督・監査を行い、通報制度の適切な運用
・ 派遣元事業主、派遣先事業主の法令遵守
・ 医療機関従事者の長時間労働
・ パートの適性な労働条件確保
・ 障害者雇用における法定労働条件履行確保
労災防止関係
・ 運送業における荷役作業
・ 小売業における4S(整理・整頓・清掃・清潔)活動
・ 社会福祉施設における腰痛防止対策、転倒防止のための整理整頓、高齢労働者への配慮
・ 建設業における足場からの墜落・転落防止
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派遣会社がより厳しいチェックを受ける事になっていくので、業務請負変更する事が増えるのかなと思います。
勿論、偽装請負に対するチェックも厳しくなるでしょう。
上記の重点項目からも、法令違反状態が存在している企業は、法令違反状態を是正していかないと、送検もあり得ます。
抗し得ない外部環境の変化に直面している企業が、法令順守との板挟みに喘いでいる時、どのような解決策が提示できるでしょう。景気回復してきていると言う方もいらっしゃいますが、相変わらず厳しい状況です。
勿論、法令順守は当然です。しかし、その結果、シワ寄せは「人」になるでしょう。で、「人」の事で違法状態悪化という悪循環になってしまいかねません。
法令違反にならないようにするには、労使が一致団結して、この状況を乗り超える事ができるような労働条件の弾力的な変更や対応が必要なんだと思います。労使間の絆が文字通り必要です。
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