http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819481E2E0E2E0828DE2E0E2E6E0E2E3E09C9CEAE2E2E2
より
団塊退職で支給増 公的年金8.8兆円取り崩し
12年度、過去最大 国債など売却
公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は2日、2012年度に8兆8千億円の積立金を取り崩すと発表した。取り崩しは4年連続で、過去最大規模となる。団塊世代が年金を受け取る年齢にさしかかり、年金支払いが増えるためだ。GPIFは主に保有する国債を売却して現金化する方針だ。市場では、長期金利の上昇要因と警戒する声が出ている。
公的年金は毎年入ってくる保険料と税金で給付を賄っている。以前は保険料・税収入と運用益で積立金は増える構図だったが、長寿化や団塊世代の大量退職の影響で、毎年の収入だけでは、給付が賄えなくなっている。
厚生年金と国民年金の給付費の合計はGPIFが発足した06年度の37兆円から12年度(予算)は45兆円と2割増えた。このためGPIFは09年度から保有する資産を市場で売却して年金支払いに充てるようになった。
取り崩し額は09年度が約4兆円、10年度と11年度は6兆円強だった。これが、12年度は8兆8千億円と大幅に増える。
12年度の取り崩し額が大幅に増えるのは、政府が基礎年金の国庫負担分として発行する2兆5千億円の交付国債がすぐに現金化できないという事情もある。政府予算案では、交付国債は消費税を引き上げる14年度にならないと償還できない仕組みになっている。
政府は基礎年金の2分の1は国庫で負担することを決めたが、税収でカバーできるのは36.5%分だけ。これまでは2分の1と36.5%の差である13.5%、2兆5千億円は特別会計の剰余金でやり繰りしてきた。
こうした剰余金が底を突いたため、政府は12年度予算と13年度予算では差額分だけ交付国債を発行し、GPIFに引き受けさせる。もともとGPIFが想定している6兆円規模の取り崩しに、交付国債分の2.5兆円が加わり、今後2年間は8兆円規模の取り崩しが続くことになる。
過去の物価下落局面で払い過ぎた分の年金減額など、政府の年金の給付抑制策は実施が遅れている。人口減に連動して年金給付を抑制するマクロ経済スライドという仕組みは12年度から発動する予定だったが、高齢者の反発を恐れ、導入を見合わせている。これも積立金の取り崩しを加速させる要因となっている。
政府は公的年金の積立金が長期的には4%台の運用利回りを稼ぐという想定で年金の給付と負担の計画をたてている。想定している利回りを稼ぐ前に目前の年金給付費を賄うための積立金の取り崩しが続けば、現役世代が老後に受け取る年金の原資が想定より下振れする可能性もある。
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オールジャパンで補てんですかね。
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