イタイイタイ病 汚染農地 復元完了へ 富山で式典 再発防止誓う
3月
25日
北陸中日新聞 2012年3月18日
より
日本で最初の公害病に認定されたイタイイタイ病(イ病)で、原因のカドミウムに汚染された富山県の神通川流域の農地復元事業が今月末に完了する。公害認定から四十四年。土壌問題が大きな節目を迎えるのに合わせ、県は十七日、富山市婦中町砂子田の婦中ふれあい館で完工式を開催。被害者団体、原因企業の三井金属などが出席し公害を繰り返さないことを誓った。
汚染は岐阜県飛騨市の神岡鉱山から排出されたカドミウムが神通川を流れ、富山県内の水田の土壌中に蓄積されて発生。県は、玄米中のカドミウム濃度が〇・四ppm(水一トン当たり〇・四グラム)以上の米ができる地域千六百八十六ヘクタールを対象に、一九七九(昭和五十四)年度から事業を始めた。
汚染土をはぎ取り、農地に深い穴を掘って埋め戻し土で覆う復元に、三十三年で総事業費四百七億円を費やした。地域住民の自主復元分とで九百八十三ヘクタールの農地がよみがえった。残る約四割は転用され、宅地などに利用されている。
式典で石井隆一知事は「教訓を継承し、幅広い世代に伝えることが大切。福島第一原発事故による放射性物質の汚染問題もあり、あらためて安全で安心して暮らせる環境の大切さを痛感している」と述べた。
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きちんと報道として取り上げて欲しいなと思う記事です。