えべっさん…暴力団の「繁盛」お断り
1月
7日
商売繁盛の神様「えべっさん」を祭る神社で新春に行われる「十日戎(えびす)」が、各地で10日前後に開かれるのを前に、神社の暴力団排除の動きが加速している。大阪市浪速区の今宮戎神社では、期間中に暴力団の集団参拝があった場合、境内の詰め所に待機している大阪府警の警察官と協力して対処にあたることを決めたほか、兵庫県西宮市の西宮神社でも、露店を出店する出店業者の身分照会を強化するなどの対策を実施する。1日には、指定暴力団山口組の篠田建市(通称・司忍)組長(69)ら同組幹部が一般客として神戸市内の神社を参拝するなど、暴力団の動きも予測しづらいだけに、神社側も警戒を強めている。
今宮戎神社では、これまでも十日戎の間、警察官の詰め所を設けて雑踏警備などに当たっていたが、今年は暴力団の集団参拝が確認された場合、警察官と相談し退去を求めるという。暴力団の集団参拝を拒否するよう決めた大阪府神社庁の申し入れに応じたもので、府警も昨年12月、集団参拝を拒否したことでトラブルが起きた場合、警察官を派遣したり、暴力団に警告する方針を確認していた。
また、同月に山口組系暴力団が参加する露店から出店料を徴収していたことが判明した西宮神社の「十日えびす」でも、今年は出店業者の審査を厳格化し、警察の身分照会を実施した上で出店許可を出すという。同神社の担当者は「一時的には露店の数も少なくなるかもしれないが、暴力団とのしがらみを断ち切ることで、新規参入がしやすい環境が生まれ、将来的にはこれまでより祭りがにぎわうのでは」と話す。
こうした動きは、十日戎を実施する神社に限らず、暴力団排除条例が全都道府県で出そろった昨秋以降、全国で広がっており、暴力団同士の抗争が激化する福岡県では、同県神社庁久留米支部が暴力団の集団参拝排除を宣言。また、奈良県警が同県神社庁に暴力団の集団参拝を拒否するように求め、同庁が要請を受け入れることを決めている。
同志社大学の尾形健教授(憲法学)は「信教の自由は暴力団員であっても認められるべきだが、暴力団が組織の格付けや士気高揚に利用しようとする場合は別問題として考えるべきで、これらのケースでは神社が参拝を断る正当な理由になる」と指摘する。
一方で、こうした動きには異論もあり、暴力団情勢に詳しいノンフィクション作家の溝口敦さんは「集団参拝の問題のほかにも、利益供与とみなされた暴力団関係者が葬儀場を利用できなくなるなど、暴排条例はひずみも多い」と話していた。
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個人参拝はギリOKなのですかね。
かつては、私も今宮戎に参拝してました。
でも、小さな子供を連れた親が、群衆をかき分け、笹の枝が子供の目に刺さろうかというような場面や、人を押しのけて参拝したり、笹に縁起物をつけてもらったりしている場面を見ているうちに、神様がそんな了見狭くないだろうと思うに至りました。
世の縮図を新年早々見なくても良いかなと。
閑散とした深夜だと夜店も開いてないですし、普段のお参りでいーやとなっちゃいました。