関西経済連合会 高年齢者雇用安定法改正に望む
12月
8日
より一部抜粋
★希望者全員を 65 歳まで継続雇用する法改正のインパクト
①法改正に伴う 60 歳~64 歳の労働者の労働費用の増加試算
a)ケース1:再雇用者の割合が 75%から 90%に高まった場合
年金の支給開始年齢が引き上げられ 60 歳代前半が無年金となること、および
高齢法の改正により希望者全員を継続雇用しなければならないことを前提とし
て、60 歳到達者のうち 65 歳まで再雇用される者の割合が 90%(現状 75%)に
まで高まった場合の労働費用は 20.0%の上昇が見込まれる。
b)ケース2:上記に加えて、60 歳以降の無年金部分を補てんする場合
ケース1に加えて、現在 60 歳から支給されている老齢厚生年金(報酬比例部
分)を 10~16 万円と想定し、支給開始年齢の引き上げにより無年金となった 60
歳以降の減収分を賃金で補填するケース。ただし、在職老齢年金制度の存在、
毎月賃金の賞与への反映、を考慮して8万円増額として試算した場合、最大
54.9%の上昇が見込まれる。
②法改正に伴う企業の労働費用の増加試算
企業経営に及ぼすマクロの影響について、関西社会経済研究所の試算による
と(19 頁 図表2参照)、2017 年には 3.6 兆円の人件費の増加が見込まれている。
これは企業の人件費(196.7 兆円)を 1.8%押し上げ、生産性の向上が見込めな
ければ、営業純益(17.0 兆円)を 21.1%押し下げることになる(財務省「法人
企業統計」2009 年度調査)。すなわち、高年齢者の雇用が営業純益の減少を通じ
て、設備投資や技術開発等に負の影響を及ぼすことを意味している
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①同一企業内(連結グループを含む)で雇用を可能にするための改善策
同一企業内で雇用するためには、少なくとも、現行法でも認められている
労働条件に関する企業の裁量権は残すべきである。
②産業界で高年齢者を活用するために雇用の流動性を高める仕組みの構築
「転籍」について、資本関係等をまったく有しない他社への転籍についても高
年齢者雇用確保措置を講じたものと認める必要がある。
③雇用以外の社会参加の促進
「独立起業」や「自営」、「有償ボランティア」など、雇用にこだわらない方法
も促進する必要がある。
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関西経済連合会は、企業にだけ負担を押し付けてくれるなと当然の主張です。
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