長文ですので、先に結論を書きます。
長期を見据え今を乗り切るために、日本マクドナルドは人材育成に重点を置いたというのが御提示したい今回のポイントです。
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http://www.j-cast.com/2011/09/25107795.html
より
日本マクドナルドが定年制を復活 「成果主義」思惑はずれ若手育たず
日本マクドナルドは2012年1月から、60歳定年制を復活する。
同社は年功序列の人事・賃金制度の廃止など、成果主義の人事体系を目指しており、その一環として06年に定年制を廃止していた。いったん定年制を廃止したものの、復活するケースは非常にめずらしいという。
日本マクドナルドの正社員は約3400人で、現在の平均年齢は35.5歳。
今回、定年制の復活と同時に65歳までの再雇用制度を導入。
高年齢者雇用安定法に対応し、雇用継続を希望する社員の健康や能力を判断して年間契約で雇用することにした。
定年制の復活について、同社は「若手社員を伸ばしていく企業文化を根づかせていくため、年功序列を廃止するなど、実力主義への意識を高めようとしたなかで、定年制を廃止すべきと考えたが、時期尚早だった」と説明する。
定年制の廃止は、ベテラン社員の経験やノウハウ、スキルが活かされるメリットがある。しかし同社によると、経験豊かなベテラン社員が自身の成果をあげることを優先してしまい、若手社員の育成が疎かになってしまったという。
ベテラン社員のもつノウハウなどの若手社員への伝承がうまく進まなかったと反省している。
6年前の廃止時には、「定年制の廃止は20~30歳代の社員のため、実力本位の意識を高めるのが狙い」(原田泳幸会長兼社長)と話し、年齢ではなく、実力本位であることを会社が明確にすることで「若手のモチベーションが高まるはず」としていた。
ところが、「ベテランが職務に取り組むうえで、仕事の成果と人材育成のバランスのとり方が難しく、仕事の優先順位が崩れてしまった。(定年制を復活することで)人を育てていく企業文化を再度築き上げる」と話している。
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さて、現日本マクドナルドの原田社長さんですが、
東海大学工学部を卒業後、コンピュータ関連のNCRの日本法人にエンジニア入社。
その後、横河ヒューレット・パッカードで営業職、アップルコンピュータ日本法人トップと外資を渡り歩いて来られてます。特にアップル時代は、自分を脅かす存在は、本社人脈を活かし全て粛清という剛腕タイプなのは御存知の通りです。また、これだけステップアップして来た方ですので、マクドナルドに骨を埋める事はないでしょう。業績を片手にまたどこかへ移られると思います。
次に、名ばかり店長の残業代の訴訟問題もあって、直営店をFC転換する方針でFC転換を進めております。比率としては、直営3割 FC7割という目標が2008年にも挙げられています。現店舗にいる社員をオーナー化させることで、残業問題・過労死等のリスク・コストを大幅にカットできます。そんな中、業績を向上させたり、維持させているのは、今までのブランディングの他、現場の人の頑張りがあります。
そして、今回の定年制の再導入です。
ここにきて、人材育成という言葉が出てきました。
過去の売上・利益確保重視への偏りが過ぎて、高評価を得る(ノルマ達成)ためだけに走った弊害に目を瞑れなくなったことになります。成果主義と定年制の廃止でベテランが成果に走ったのは、会社が求めるノルマをこなせない人はいつでも切られるということの顕れでしょう。そういう緊張感のある人達のお店の空気が良いとは思えません。接客に影響が出て、結果業績にも影響が出ると思います。
その一方、経営資源である人材と人材に付随するリスク・コストのバランスが難しくなっていきます。どれだけ労使で合意形成に尽力していても、残業について、従業員に記録されていれば会社側は負けです。社会保険料・労働保険料は一方的に料率は増減させられ、社保加入の適用範囲の拡大傾向、最低賃金の押し上げ。向こう10年の増税路線。
ニワトリが死ねば卵は生まれません。
その点を重々従業員側も認識した上での労使合意による方針決定が必要であると思います。労使間の情報開示と情報共有をどこまでするのかは、会社側の誠意と機密保護の狭間で難しい判断になります。従業員に会社の方針を浸透させるには、日頃の直近上司とのコミュニケーションの積み重ねであろうと思います。
御承知の通り、コミュニケーションは、頻度も大切ですが、その質がより大切です。
P.S
アルバイト・パート比率の非常に高いディズニーランドは、人を大切にする組織でしょうか?
ディズニーランドで働きたいと思わせるまでにブランディングが成功していることは首肯できます。
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