http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0004496504.shtml
より
飛ばないテントウムシで害虫退治 加西で実証実験
飛ばないテントウムシを、環境に優しい「生物農薬」としてアブラムシの駆除に用いる研究が進んでいる。飛行能力の低い個体の交配を繰り返し、繁殖させたテントウムシで、兵庫県内でも今春まで効果の実証試験を実施。早ければ来春にも、農薬登録される見込みという。化学農薬の使用を抑えられるだけでなく、「テントウムシが守ったイチゴ」といったPRにもつなげられるのでは‐と関係者らは期待している。(堀井正純)
アブラムシは世代交代が早く、同じ化学農薬を用いていると効かなくなりやすい。テントウムシはその天敵として知られているが、活発に飛び回り、作物を栽培するビニールハウスの外へ出てしまうため、害虫駆除には定着性が課題だった。
飛ばないテントウムシは、2007年に独立行政法人「農業・食品産業技術総合研究機構」近畿中国四国農業研究センター(広島県福山市)の世古智一主任研究員らのチームが、安定的に繁殖させる技術を開発。テントウムシの一種ナミテントウのうち、飛ぶ能力が低い個体の交配を繰り返し誕生させた。
外見は普通のナミテントウと変わりなく、同じように成虫は1日に約100匹のアブラムシを捕食。幼虫時代もアブラムシをよく食べるという。しかし、羽はあるものの、羽ばたくことができない。
兵庫県では、県立農林水産技術総合センター(加西市)が今春まで3年間、ハウス栽培のイチゴについて、効果を確かめる試験を実施。ナミテントウを放すタイミングや、イチゴ栽培に使われる化学農薬がナミテントウに与える影響なども研究した。その結果、アブラムシ数が1平方メートルあたり50匹以下のときに放すと、安定して、高い防除効果があることが判明した。
「目に見えて違う。人と環境に優しい農業推進の技術として期待したい」と田中雅也主任研究員。「愛らしく人気がある虫なので、観光農園などではセールスポイントになるのでは」とも話す。現在、共同研究に加わっている企業が、ハウス栽培のイチゴやナスなどの農薬登録を目指し、準備を進めているという。
飛ばないテントウムシの研究では、名古屋大のグループが09年、交配ではなく、遺伝子の機能を阻害する手法で個体を作り出すことに成功している。
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テントウムシマークのイチゴが出荷されることになりそうですね。
イメージが愛らしいし、さらに農薬による害虫駆除じゃないから安全性もイメージUP。
テントウムシは昔からアブラムシの天敵と言われてましたが、中々に研究が進まなかったのですかね。
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