国産牛の安全性チェックアプリ
8月
23日
食肉の安全性をチェック 「この牛どこ産?」「牛の個体識別情報検索」
福島第一原発の事故から、牛肉のセシウム汚染が問題になっている。セシウム汚染されていた牛肉が出荷・販売されていたことで、心配になっている人も多いだろう。スーパーで販売されいる国産牛肉が安全かどうかを、スマートフォンで確かめる方法がある。国産牛肉のトレーサビリティ(生産~消費までの追跡)を表示するアプリだ。
iPhone用、Android用それぞれのアプリがあるが、まずはiPhone用の「この牛どこ産?」を紹介しよう。起動すると「牛の個体識別番号検索」の画面になるので、牛肉パックなどに表示されている個体識別番号を入力する。スーパーで売られている牛肉パックのラベルには、写真のように個体識別番号が表示されている(国産のみ)。購入前に、この識別番号を「この牛どこ産?」に入力すればいいのだ。
すると、その牛肉がどこで生まれたのか、どこで加工されたのかが詳しく表示される。具体的には、個体識別台帳に記録されている牛の
・種別
・出生の年月日
・出生または耳標の装着地
・雄雌の区別
・母牛の個体識別番号
・放射性物質による回収、追跡調査対象であるか
・飼養地の履歴
を調べることができる。
もっとも重要なのは「放射性物質による回収・追跡調査対象であるかどうか」だろう。iPhoneアプリの「この牛どこ産?」では、「追跡回収情報」の欄に表示される。ここが空欄であれば、とりあえず問題なしと考えていいだろう。仮に回収・追跡調査対象であった場合は、購入せずにお店の人に申告すればいい。
さらに詳しく見ると、生産した酪農家の方の名前・場所・生産日、わかる場合は母牛の情報、育成した酪農家の方の名前・場所、と畜した場所や年月日まで表示される。酪農家の方が名前を出しているわけで、安心して購入できるだろう。
タイムセールの牛肉もチェックを
Android用にも同様の無料アプリ「牛の個体識別情報検索」がある。かわいい牛のイラストの入力画面に牛肉パックに書いてある牛の個体識別番号を入力すると、生産・育成した酪農家の情報などが詳しくわかるものだ。
このアプリの特徴は、「放射性物質による回収・追跡調査対象であるかどうか」を大きくわかりやすく表示してくれること。回収・追跡調査対象の場合は赤文字で表示されるので、すぐにわかるだろう。対象外であれば、とりあえず購入しても問題はないと考えられる。そのほか出生年月日、母牛の識別番号、生産・育成酪農家の氏名などをチェックできる。
これらのデータは、独立法人家畜改良センターがネットで公開している情報だ。国の法律である「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法」に基づいて、データの公表が義務付けられているもので、パソコン向けのウェブサイトでもチェックできる。食の安全を守るために、いわゆるトレーサビリティ(生産~消費までの情報を追跡できること)として行われている。元々はBSE(牛海綿状脳症)が問題になったことから始まったシステムだが、原発事故によるセシウム汚染対策として「放射性物質による回収、追跡調査対象であるか」という項目もプラスされた。
放射性物質やBSEだけでなく、この牛が責任を持って生産・販売されているか、という裏付けにもなる。酪農家の方の氏名、生産や、食肉処理の日付までを公開しているので、安易な偽装はできないはず。タイムセールの安すぎる牛肉は本当に大丈夫なのか? 古い牛肉ではないか?といったチェックにも有効だろう。スマートフォンを持っている人は、ぜひこれらのアプリを入れておこう。iPhone版の「この牛どこ産?」、Android版の「牛の個体識別情報検索」はいずれも無料だ。
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これは、iphoneユーザーである私は、アプリをインストールします!