高度経済成長と輸送力増強 第5話 鶴見事故一昨日は、三河島事故のお話をさせていただきました。三河島事故の場合、国鉄の事故報告書では本線への合流前に信号を無視したことで機関車が安全側線に進入、本線を支障した、となっています。当時の部内誌などを見ますと、出発信号並びに場内信号のいずれも無視したと言う記述も見られます。二回の停止現示をいずれも見落としたと言うことになります。おそらく、当時の国鉄線などという雑誌に書かれているように、出発信号機を見落とした上、場内信号機を通過したという可能性は捨てきれないと思います。こうした事故が起こった場合、それまでに潜在的な問題があったと思われます。いわゆる、ハイ...
昭和36年度を初年度とする第2次5カ年計画は、当初の投資総額が9,750億円という巨額であり、その概要は下記の通りとなっていました。第2次5箇年計画の内容は,次のとおりです。 (1) 東海道線に広軌鉄道を増設すること。 (2) 主要幹線区約1100キロを複線化し,150キロの複線化に着手すること。 (3) 主要幹線区を中心に約1700キロの電化を行い,これを電車化すること。 (4) 非電化区間および支線区の輸送改善のために約2600両のディーゼル動車と約500両のディーゼル機関車を投入すること。 (5) 通勤輸送の改善のために,約1100両の電車を投入するとともに,駅その他の施設を改良すること...