イザナギという権威ある神が、その妻のイザナミとともに Floating Bridge of Heaven(天の浮橋)の上に立った。
イザナギは、眼下に横たわる海面を見降した。
やがて彼は暗い海の中に、宝石を散りばめた槍(やり)をおろした。
その槍をひき戻すと、槍の先から汐のしずくが落ちた。
しずくが落ちると、次々に固まって、島となった。
このようにして日本列島が誕生した。
その島でイザナギは多くの神々を生んだ。
そのなかのひとりに、太陽の女神があった。
女神は孫のニニギを地上に降りたたせ、新しい国土を統治することを命じた。
ニニギは大きな勾玉(まがたま)と、神聖な剣と、青銅の鏡の三つを持って、九州に来た。
これらはすべて、彼の祖母から贈られたものであった。
これら三つの品物は、今日もなお、天皇の地位の象徴となっている。
ニニギにはジンムという孫があって、この孫が日本の初代の統治者となった。
それは、キリスト紀元前660年の2月11日のことであった
何百年もの間、日本人はこの神話を語りついできた。
この神話は、日本人もその統治者も、国土も、神々の御心によって作られたということの証明に使われた。
現在のヒロヒト天皇は、ジンム天皇のDirect Line(直系)で、第124代 に当たるといわれる。
かくして日本の王朝は、世界で最も古い王朝(dynasty)ということになる。