日々の小さな「ありがたい」を拾い集める
12月
11日
以前の私は、
人生の意味とは何かと深刻に考えていた。
しかし今は、答えは案外そばにあるのだと思うようになった。
湯気の立つお茶を口にしたときのほっとする感覚。
風が窓を揺らす音。
誰かから届いた短い便り。
そんなささやかな出来事が、
「今日もありがたい一日だった」と教えてくれる。
親鸞聖人が語った「南無阿弥陀仏」という言葉は、
私にとって、
“ありがたいなあ”
とつぶやくのと、どこか似ている。
それは祈りとも違うし、願いごとでもない。
ただ、いま目の前にあるものを、
そのままに味わう静かな呼吸のようなものだ。















