ひとは意識して ひととひとを比べている ひとは知らず知らず ひととひとを比べている ひととひとを比べて 笑ったり怒ったり 自分の位置を確かめたり そんな俺も 同じようにツマラナイことで 立ち止まったりしている もしひとに 才能があるとすれば それはひととひとを比べない 能力なのだろう
医師からは 何をしてもいいと言われたが ただひとつジェットコースターは 控えましょうか、と クビの中にあるセラミックが 暴れてしまうのだろうか 最後に乗ったジェットコースター 笑いが止まらなかった記憶 父ちゃん、楽しそうだったね 息子の声は今も忘れない想い出
誰が一番遠くに飛ばせるか 横一列の坊主たちは 力の入れ具合と角度を計算する テストでは一桁の点数しか取れない奴でも ションベンが一番遠くに飛ばせれば 凄いなあ、と友だちは褒め讃える いつからだろう 立ちションベン禁止の札が建てられ 勉強、運動、音楽や美術が できる奴ばかりが褒められる世間 どんどん世界が小さく感じても 文句を言えず流されたのは そりゃ立っションで遠くに飛ばせても なんの役にも立たないし 今の時代となっては立っションが 慎む行為とわかっている だけど誰もが自由な発想を楽しめる 場所や時間がないと心は萎んでしまうし 得意分野を褒めて欲しいんだ さらに感性を、個性を、育む場所や時間が 液晶画面に傾き過ぎている時代を もったいないと思うのは 私が立っション世代だったからなのか
涙の落ちる音は 誰にも聞かれたくない 社会の波に飲まれたら 違う自分がいた 夢やぶれた訳ではないけど 悔しい気持ちが空回り ビルの谷間に隠れて 頬を拭う手が震えているのは どうしてなんだ (十八で働き出した頃の詩 毎日、鉄を切断したり、組み立てたり、 運んでいたなあ、キツかった)
お待たせ致しました 心の入れかえですね あなたのAI番号をお願いします 01AIAI2345GO すでにあなたは 30秒後に2000歳を迎えますので 心の入れかえはできませんし 申し訳ありませんが デリートキーを押させていただきます そっ、そこに心はあるんか そこ…… おめでとうご…… カチャ
草臥れて 倒れ込んだ道には まだタンポポは黄色く 僕の中にある若さを伸ばし あの空へ 飛ぼうと思うくらいに 喜ばしい錯覚が靡く どこへ行ったの 無限に広がるらしさの世界 どこへ行ったの あの日に見ていた夕焼け小焼け どこへ行ったの もㅤない不安のない僕 草臥れて 倒れ込んだ道には まだタンポポは黄色く 帰りたいのか 帰りたくないのか 飛んでいたあの日に
おかげさまで『詩は元気です』のブログを始めて、2年10ヶ月になりました。 アクセス数が40万。詩が拝読されていると思うとたいへん嬉しいです。 これからもみなさまが、少しでも詩を拝読されて元気になりますよう 精進して詩を書いていこうと思います。 何卒、今後とも『詩は元気です!』をよろしくお願いいたします!