揺れて流され
2月
27日
すでに背に汗が流れる
曇ったガラスの向こうに
風だけが生きています
触ることのできない
知っている感覚に少し苛立って
ため息なんて吐き出しています
この揺れはどこへ行くのでしょう
本人がわかっていないのだから
笑い話しにもなりません
右耳のイヤホンが抜けてしまい
周りの人たちの潰された胸から出る
うなり声が漏れて聞こえてきます
同じ落胆は落ちて足もとを重たくし
振動に弱い身体になります
私は誰でどこへ行くのでしょう
何も解りたくない気持ちは
ドアの向こうで響く靴音に怯え
立ち止まってしまうだろう
見たいモノがないというのは
とても辛いことであります