青空に微笑みを感じ 通り過ぎようとする雲は流れ 僕は背を逸らしたまま止まって その身体は通行人の掌で叩かれ 逃げ場所のない声は 僕の空洞に揺れながら籠っている 捨てれない日常が飽和したのち 望んで景色は動かない 僕は駅前の隅で 詩を書く人という銅像になった もう言葉が必要ではなくなり 言葉以前、言葉以上の存在 緑青を疎らに纏いながら 微笑みを真似ては語り出し 声にならない言葉を響かせ 通り過ぎる不条理に 納得しながら今日も止まっている