自然に笑う
4月
20日
それなのにうつむき笑っていた
どうしたのですか?
ああ、ちょっと足が
大丈夫ですか、といわれ
私が笑っているのだから
たいしたことでないと
思ってくれただろう
五分ほどして足を引きずり
その場から離れた
近い将来、歩けなくなる日が
来るような気がしている
MRI検査での結果が明日にはわかる
脊椎を三度も手術しているのだから
この身体の変化には予想がつく
しかし、出来ることはしてきたし
自分だけなんてとは思ったりしない
やまぬ痛みが教えてくれた
逃げるところはない
戦うところもなく
笑えるときに笑おう、と
初めて足が動かなくなった
それなのにどうにかなる、と
私は笑える人間になれていた