軋む雨の日
10月
13日
しわくちゃなセロハン
過去の自分と重ねる顔が写り
頚のセラミックを冷やされ
腕を摩り電車に揺られている
我慢を楽しむ余裕もなく
それでも
そんな言葉に無理やり励まされ
逃げる時間
ホームへ降りベンチに座る
杖をつき中年の男性
足を引きずるその一歩一歩で
地に神経を響かせながら
カッタンカッタンと通り過ぎた
痛みを想像し比べてみても
進むという答えしか出てこない
今はただ腕を摩り
立ち上がれる期を待っている
雨が落ちる
私の右から斜め左に傾きながら