重なる想いと付け足される想い 贈られてきた詩集のページをめくる 有難いことに詩集を頂くことが多くなり 多角視野による詩人の凝縮されたエネルギーを 自分なりに解凍する楽しみを覚えた しかし詩を書くことと同じように 読み砕いていくという自分のセンスが問われる 自由というのは楽しみにいつも厳しさが伴う まずは先入観を捨て受け入れる パッと字列の風景を見て決めてはいけない 自分のキャンパスはなるべく白くして 描かれ易くしておかなければ すると和紙に染み込むように 滲みながら重なる想いが感情を動かす すでに文字を追っている感覚はなく 読者が創る自由度の高い芸術であり 文字が文字でなくなるのが詩の世界だ だから楽しいだけではない 厳しさがそこにあるから詩の魅力に囚われ 詩を読むことに覚悟が持てるのである 有難き機会に溺れるのも良い