夜のブランコが飛んで行く 僕の僕を振り落とし 滑り台は腰を持ち上げて 遊園地への旅に出発したのさ 棒倒しの棒が見つからず 仕方なく僕が棒になっちゃった 削られる足元からは 隠したはずのテストが現れる 「なにもない世界ってどんな感じですか 夜に聴いてもいいですか」 鉄棒は丸く輪になっては 手招きして軽くステップをして溶けた ジャングルジムはひっくり返り クルクル回れば潜って消えた 砂場はさよならも言わずに 風に紛れて誰かになっちゃった 遊具のない公園には 落書きされた上履きが一足 「なにもない世界ってどんな感じですか そこは僕の行くところですか 」