孤独のベクトル
7月
6日
街へ飛び出してみれば
閉店後の遊園地のように閑散
コンビニストアの明かりまで怪しい
握ったアルコールは不味いが
流し込むしかない
もう行き場所などないのか
捨てれぬこの身のやるせなさ
他人に疲れ自分に疲れ
ひとはそれでも生きてゆけ、と言う
だがその理由も上手く説明されない
得意げにグルグル回っている世間
ひとりになると暴走する制御たち
追いつけない速さで逃げる
転がる潰れた空き缶
最後の一滴がよだれのように垂れ
孤独に満たされた口は閉じる
うつ伏せの痛みもなく
アスファルトの温もりに抱かれ
空に光が混ざりだせばやっと見つけた
此処で瞼は重く降ろされて行く