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詩は元気です ☆ 齋藤純二

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二十億光年の孤独にさよなら

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未来、未来、未来に子どものピンクちゃんとイエローちゃんがいました。ふたりはとても仲が良くて、いつも一緒、宇宙船に乗って旅を続けています。ケンカなんてしたこともありませんでしたし、もともとケンカの意味も知りません。ピンクちゃんはとてもお喋りで、イエローちゃんはニコニコと話を聞いて微笑んでいました。ピンクちゃんはお父さんとお母さんの話をしていました。


「ねえ、わたしたちにはやっぱり、お父さんとお母さんはいないのかな」
と、ピンクちゃん。微笑むイエローちゃん。

「だって、だってさみしいもん。知っているもん。私たちが試験管から生まれたこと」
「うん」

「でもさ、ほんとうにいないのかな」
「う〜ん」

「できることなら、会いたいなあ」
「会えるよ」

「イエローちゃん、今なんていった?」
「会えるよ」

「そうなの、ほんとうにそうなの」
「うん」

「信じる、イエローちゃんのこと」
「うん」

宇宙船はどこへ向かっているのでしょう……

ピンクちゃんとイエローちゃんの先には希望と夢しかありません。それはさみしいけどさみしくない、孤独だけど孤独でないということなのでしょう。ひとりじゃない幸せがあれば、どこへ行こうがどうでも良いことなのかもしれません。


「イエローちゃん、なんだか眠くなっちゃった。おやすみ」

「おやすみ」

#詩 #雑記

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