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詩は元気です ☆ 齋藤純二

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背走する叙情

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朝からYさんの詩を読む
ファイティングポーズをとりながら
攻撃の言葉は自分への最大の防御になり
それでいて
もしパンチが来たのなら
避けずに「試してみろ」と
聴こえてくるような気迫を感じた

古巣の高知を離れ
失踪、疾走し捜索願も出され
飛び出した先は表現の世界
そこで戦って来た詩人なんだろう

たぶん詩を書くことにより
殺されてしまうことがあっても
本望だと
その日を生きているように


Yさんには三人母親がいるらしい
生みの親、育ての親がふたり

そして
三人の母親を介護するために
埼玉を離れ高知に帰るそうだ
そのことを「背走する太鼓」という
作品で表現している

古巣の太鼓が聴こえて
(自身の感情を叩く響きなのか)
引っ張られるように背走して行く
そのYさんの動向がやけに気になる

詩は書き続けるのだろか
それとも表現する意志をすべて
埼玉において行くのか


やけに気になるのは
自分と重ねながら考えてしまう
ファイティングポーズの詩人だから

「俺にはファンがたくさんいるんだ」
そう言って巻き込んでしまう
Yさんによる
最後の朗読会を楽しみにしている

#詩

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