正月早々 母は心配ごとばかり語る 心配してもしょうがないことに 心を振り回されて とくに歳をとったからではなく 昔からそうだ そんなことで なんて俺も言えないのだ 心配している自分までも 心配するような 心配遺伝を受け継いでいるのだから でも新年になってわかったこと 俺の心配は続くのに 母の心配ごとには大丈夫だよ そう言えるのだから 俺の心配ごとだって大丈夫なんだ そんな風に開き直れる心配の種から 芽がにょきにょきと出てきたようだ 突然変異の日が昇り 胸を張りながら背を高くする