誰にでもひとりになった時 流れてくる音楽がある それは楽しい曲ではなく 悲しげだったりする でも そこは自分に近づける場所 身知らずの風に揺れながら 生まれて来た温かさと 死ぬ冷たさを感じているような 響いてくる自分に自分が噎せながら 憧憬に潜り込んでゆく 家族や友のいない世界 やはりポカリと穴が空いてる そこを塞ごうとする自分が現れ 孤独について語る とても静かなところだ 寂しいけど怖くないところだ 此処は自分しかいないところだ こころは最初からひとつなのにどうして 孤独を感じてしまうのだ ひとりではなかった幸福があったから 孤独を感じてしまうのだ そうやってひとは寄り添うために 孤独の音楽を聴くんだ 時としてひとは 始まりと終わりしかない世界に 癒されては社会へ戻ってみるものだ