わたしは想像し過ぎたのかもしれません 膨らめば楽しい世界を描けて 楽しませることが出来ると思い 一生懸命になればなるほど 手に届く景色が見えなくなりました 10代の頃に読んだ『ぼくは12歳』 紙飛行機の表紙を再びめくってみると 忘れていた純粋の原点がありました いつからだろう 読んでもらうために詩を書き始めたのは 読者あっての詩ですから 進む方向を間違ったというわけではありません だけど気が付いたのです わたしの深いところにあるわたしらしいこころ そこへと集中を向けなければ行けないのに サービス精神が邪魔していたことを 私は思い出したのです 表現は外へと広がるのではなく 見逃しそうなちいさな場所に佇み きちんと目を開いて見ようとすることだと この歳になっても 12歳の岡 真史 君に学んでいます わたしがわたしらしく詩を書くために 素晴らしき師はいつも はにかんで教えてくれます