大友克洋、紫綬褒章を受章!漫画家を目指す若者にエール「我慢していろんな努力を」
11月
3日
紫綬褒章を受章した大友克洋 クランクイン!
『AKIRA』を世に送り出し、日本のみならず世界のエンタテインメントに影響を与えてきた漫画家・アニメーション監督の大友克洋が、紫綬褒章を受章した。
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漫画家、アニメーション映画監督として長年にわたり、圧倒的な画力(描写)と構図、物語の構築力、鋭い映像感覚をもとに、優れた作品を数多く発表し、国際的な注目を集めるなど、芸術文化の発展に大きく貢献したことが受章理由に。紫綬褒章に関して、アニメーション分野では、アート系で久里洋二、古川タク、映画(長編)系では、高畑勲監督が受章しており、大友は高畑監督以来の受章となる。
今回の受章を受けて先月31日に囲み取材に応じた大友は、「自分が対象になっているとは全然知らなかったのでびっくりしました。そんな歳になったかなと思った」と淡々と語った。報道陣から「今までの作品にどんなこだわりを持っているか?」という質問が挙がると、「一貫して何かあるのかもしれないですけど、自分の中ではコレというものがないんです。1回ごとに終わったら『次は何しよう』と考えたり。そのときに自分が考えているものを作品に反映させているので、いろいろ変わるんですね」と答えた。
今までの作品を振り返ることはしないという大友。「この間、久しぶりに『AKIRA』を観たら、へえ、頑張ってるなと思いました(笑)。まあ、自分で自分の作品がよくわからないんですね。自分は面白いと思ってやってるんですけど、客観的に自分の作品見れないんで」と自身の作品について感想をもらした。
また、「これから新しいものをつくろうと漫画家やアニメーターになろうとしている若い人たちに向けて伝えたいことは?」という質問に対しては、「僕は学校にも行ってないし、先輩には教わるんですけど、今は書き方とか本屋に行けば大体わかるようになっている。問題なのは本人がどんな風にやるかなんですね。それは人によって違う。そういうものを教えてくれと言われることはあるが、新しいものは教えようがない。新しいことをやる人は自分でつくらなきゃいけないんです。我慢していろんな努力をしなければならない。それは自分でやってもらうしかない。若い人には『ここまで来てよ』としか言いようがないじゃないかな」と過去を振り返りながら、厳しくも愛のあるエールを送った。
大友は今年、画業40周年。今年7月に公開されたオムニバス形式のアニメ映画『SHORT PEACE(ショート・ピース)』では『火要鎮(ひのようじん)』を監督。
同作ブルーレイ&DVDは2014年1月16日に発売。ブルーレイは5800円(税抜)でDVDは4800円(税抜)。ブルーレイスペシャルエディションは9800円(税抜)。
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